この日は、新しい掛け軸のお披露目と、昇給審査がありました。
場所は彦根道場です。
彦根道場での審査はこれが初めてです。
掛け軸の文字『武産合気』について
今回、本部より新しく掛け軸を頂きました。植芝翁の昔の字で『武産合気』と書かれた掛け軸です。
樋口師範から説明を頂いた内容と、自分が学んだ内容をあわせて以下にこの『武産合気』という言葉の事を書いてみたいと思います。
合気道は開祖が信仰心を持たれていたところから、神道的な雰囲気と効果を持つ武道です。
もちろん、宗教ではなく武道なので、宗教として合気道を行うことはありません。
ただ、合気道の修行はそのまま『禊』としての効果を持つようになっているそうです。
僕自身、敢えて言うなら浄土真宗という程度しか宗教との関わりはありませんが、それでも合気道を稽古することで禊ができているなら、それは嬉しいことですね。
禊としての合気道には、社会や人間を禊ぐという役割があり、万物が正しく育成されるための手助けになるようにと開祖が願われていたようです。
この『正しく産み出し育成する根源としての合気道』という開祖の思いは、効率よく他者を倒す、という武術本来の役割とは逆を行くようなものですが、あえて、武道の立場から合気道の稽古によって悟って欲しいと願われたようです。
『武を通して産み出すところの合気であれ』これを短くあらわした言葉が『武産合気』なのです。
掛け軸に書かれたこの文字をしっかりと認識して、奪う武道ではなく、産む武道としての合気道を常に模索していくのが当会の合気道なのです。
物凄く良い掛け軸になりました。ありがとうございます。
昇級審査がありました
掛け軸のお披露目の後は昇級審査でした。
滋賀道場からは5級の審査が2名、4級の審査が3名で、合わせて5名が審査を受けました。
まずは、全員合格されてうれしく思います。
今回は、昇級審査の内容も厳しかったように思います。
厳しかったと言っても、レベルの高い技のオンパレードだったという話ではありません。
そうではなくて、基礎的な事を丁寧に問われる審査だったと思います。
ただ、一部かなり難しいな・・・と感じる技もありました。
どうするのかな??と思って見ていたら、何とか対応されてうれしく思いました。
審査を利用することによって、自分の不足分や、偏りなどがわかる時があります。
5段の僕でさえ、5級・4級の審査の中から学ぶこともあるのです。
今後も、積極的に審査に挑戦して、自分自身の稽古内容を研ぎ澄ましてください。
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