型剣術の実践性

組太刀

kumitatiインターネットを見ていたら、古流の剣術の型に対して、実践的ではないとの批判コメントされているのを見ました。

それに対して、剣道でも実践的ではないとの意見があり、難しい問題だな・・・と考えていました。

実は、同じような疑問を問われた事もあります。

問題となっているのは、自由組手のような稽古方法が有るのか無いのかという話なのだろうと思いますが、剣術における実践論議というものは、体術と同じに考えることができません。

なぜなら、剣術の実践というものは真剣の存在を前提に考えなければならないという事になるからです。

目次

僕の意見としては

結論から言ってしまえば、ちょっとだけ古流剣術の方が実戦的に見えます。

理由は簡単で、真剣の利用を想定した稽古方法というイメージがするからです。

安全性の確保の方法についても、相手の精神と腕を信用することで成り立っており、木刀などの比較的危ない道具を使って稽古をする点も良いと思います。

思いっきり振って相手に当たった時に、命の危険性が高いのはこちらかなという判断ができ、それは多少なりとも武器に対する恐怖感に繋がるわけです。

そして、この武器に対する恐怖感の存在が実戦を考える上で重要なことだと思うのです。

剣術における稽古方法の必要性を考えてみると

もし来月合戦に参加しなければならないとなったら、何をどう学びますか?

まず武器の使い方をマスターしなければならない気がします。

攻撃の仕方、受け方などを、実際の道具を利用する形で学ばなければ用を成しません。

ということは、実際に真剣を持って稽古できる稽古方法が必要になるので、約束での型稽古の構造にも一定の合理性を見る事ができます。

きっと、型稽古の稽古形式は必要性から出来上がったのだろうと考えています。

ただし、現代では剣術の型稽古に真剣を利用しません。(やっているところはあると思いますが・・・)

明日命を懸けて戦う必要が無い我々には、真剣を使ってまで稽古をするのはリスクが高すぎるのです。

なら、怪我をせず、命を掛けず、低リスクで剣術の実戦性を競い合うにはどうすれば良いでしょうか?

それが、真剣を使わずに剣技を披露できる形式である剣道に繋がっていくわけですね。

社会情勢などの事情から必要性が変化し、それが武道の形を変化させたわけで、時代の求める実戦性も変わったのです。

つまり、現代の実戦剣術は剣道だと考える事が出来ます。

あとは好き好きで・・

要するに考え方次第ですよね。(^_^;)

自分の好きなように実戦を定義し、好きなように実戦を求めれば良いのでしょう。

どうせ時代は変化しますし、技術の進歩から使われる武器も変わるでしょう。

最終的には、武器の性能の変化を正しく理解し、それに合わせた技法を柔軟に構築できるかが勝負ですね。

そこは「武産合気」を冠する我々としては、得意としないといけませんね。

もしかするとこれからの時代、使われる武器には電流ぐらい流れるかもしれませんね(スタンガンみたいな)。

下手をすれば武器を交わらせただけで倒されるかもしれません。

難儀な話ではありますね。(^_^;)

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