半クラッチのように触れる??

正面打ち

正面打ち最近は、AT車しか運転したことの無い人も多いでしょう。

MT車など僕も全然運転していませんが、免許は一応MT車で取得しております。

MT車を運転するには、ギアチェンジの際に「半クラッチ」という行為が必要なのですが、これがなかなか面倒です。

エンジンの回転をタイヤに伝える行為なのですが、その仕組みを簡単に言ってしまうと、回っているエンジン側の板に、回っていないタイヤ側の板をゆっくり合わせていく感じです。

もちろん、ソフトに板を合わせていかないと車が動く前にエンジンが止まります。

エンジン側の回転が強すぎる状態で、タイヤ側の板をいきなり合わせたりすると、車はガタガタ揺れてしまいますし、最悪の場合、合わせた板が壊れてしまう事も有るようです。

MT車の運転が上手な人というのは、この板を合わせる行為がとてもスムーズで、車が揺れないため乗り心地が良くなります。

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これを合気道で考えてみると

合気道では、相手の攻撃を受ける時、相手に掴ませる時、相手を投げる時、などに半クラッチと同じような技術を使います。

正面打ちの受けを例に考えてみます。

攻撃ですから、もちろん相手の手刀は自分に向かって移動してまいります。

それを受け止めた状況とは、自分に進んで来る相手の手刀の勢いを弱め、最終的に停止させた状況と言えます。

この時、相手の進んで来る勢いに、自分の勢いをぶつけた場合(つまり力が対向関係にある場合)、受け手の腕に大きなダメージを負ってしまいますから、これは上手な受けではありません。

ダメージを減らして受けるには、次のような流れが必要です。

  1. 攻撃者の勢いが強い状況で手刀にソフトに触れる
  2. 攻撃者の勢いに合わせながら、勢いを少しずつ弱めていく
  3. 攻撃者の勢いを弱めて、受け手の勢いと同じにする

まあ、当たり前の話なので、みんな「そらそうだろう」と思でしょうが、この中に半クラッチ的な技術を使っている部分がありますよね?

そう、1番の「ソフトに触れる」という部分です。

1番のソフトに触れる事ができることによって、力の方向を一時的に一致させる事ができ、自分の腕にダメージを負わずに勢いを殺す事が可能になります。

例えば、凄い速度で飛んでくるボールをキャッチする際、手のひらのダメージを抑えるために、ボールの速度に合わせて、自分の腕も動かして触れますよね?

上手に相手の攻撃を受けるにはああいう技術が必要です。 

さらに言えば、触れてから相手の勢いを緩められるだけの、自分自身の力というものも必要ですね。

つまり、ダメージを少なくして正面打ちを受けるためには、ソフトに触れる半クラッチのような技術と、相手の勢いを弱める自分自身の強さが必要です。

やはり、常日頃の鍛錬を行っている事が、技術習得のための最低条件かもしれません。

こういう技術にはイメージと感覚がとても重要になります。

半クラッチのように優しく触れてそこから相手を導くような感覚を養っていきたいものです。

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