呼吸力養成法の話では無く、呼吸法の話です。
もっと具体的に言えば「腹式呼吸」です。
僕が教えてもらった腹式呼吸の流れは次のようなものです。
- 息を大きく吸って腹に入れてください。
- 腹に入れた空気をさらに下腹部に押し込んでください。
- 丹田部分に空気の溜まりを感じ、内側からの圧迫感を感じてください。
- 最後に、息を吐きましょう。
ポイントは次のとおりです。
- 息を吸っても肺を膨らませないこと。
- 吸う事でお腹が膨らむようにすること。
- 丹田に下げたら丹田が膨らみ、お腹の膨らみが無くなること。
これを教えると、たいていの人は感覚がわからないようです。
だって、腹って、物理的に空気が入らないですものね。
胃は空洞だから入るかもしれませんが、普通ゲップになってしまいますよね。(^_^;)
丹田に至っては、臍の下数センチのところです。
空気を入れる場所なんてあるのでしょうか??
まあ、胃から腸へと空気を落としたと考える事はできるでしょうが、直線的には落ちませんよね。
上記が感覚的に認識できる僕でも、理屈のうえでは、実際に呼吸が丹田まで降りているとは考えておりません。(^_^;)
でも、感覚的には落とす事が可能なのです。
物理的には変な話でも、感覚的には現実にして利用することができるという、人間の能力の凄さについて強調しておきたいと思います。
丹田の呼吸意識の正体とは??
では、僕は丹田の膨張感覚をどうやって感じるのでしょうか・・・。
やはり、何らかの筋肉の使い方と、その感覚だと思います。
要するに、呼吸のイメージを利用する事によって、普段意識しない筋肉の操作感覚を養成したのだと思います。
その証拠に、今は呼吸を無視しても、丹田を膨張させる事ができます。
これは、体中の色々な場所を使って実現できそうな感覚用法ですね。(^_^)
膨張とは張り??
今では、丹田の膨張は張りという感覚として認識しています。
これは、実は小手を使った時の腕の張りと共通の間隔です。
手首や腕を、内側から膨張させ、張りを持たせたような感覚と同じなのです。
僕が「腕を張ってください」と言った時は、単に、手を開いて腕の筋肉を固めるだけでは無く、内側から膨張しているような感覚を伴わないといけない、と思っていただければ理解しやすくなると思います。
慣れてくると、手を開こうが、握ろうが、腕を張るという感覚は作り出すことができますが、手を握る動作の方は、張ったイメージを持つのが難しくなるので、ご注意ください。
握るという動作は、どちらかと言えば、自分の内側に向けて力を込めるという印象を持ちます。
そのイメージだと、張りは皮膚の方へ向かず、骨の方に集約される感じになります。
まあ、あんまり変わらないのかもしれせんが、結構イメージというのは大切でして、自分の動きや感覚と、イメージとのスリ合わせを行っていただければと思います。
こういう繊細な感覚を積み重ねていくところが、合気道の醍醐味の一つです。
小さなところを無視しない稽古をしていただければと思います。
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