合気道では3つの立ち方を頻繁に利用します。
はっきり言ってスタートラインです。
身体に染み込ませましょう。(^_^;)
正面・半身・一重身です。
このうち正面というのは、正式名称がわからないので仮名称で書いております。
半身は「はんみ」と読み、一重身は「ひとえみ」と読みます。
これらは、相手に対する自分の体の面のコントロールに密接に関わります。
正面
正面は両足を揃えて相手に向かって真っすぐ立った状態の体の面です。
ただし、足は前後に開いてソの字に致します。
ソの字にする事によって、足を前後した状態でも真っ直ぐ相手に向かう事ができます。
前方に対して強い力を発揮し、左右のブレにもある程度の強さを持ちます。
使い方としては、相手の攻撃を受けとめたり、相手を崩すために大きな力が必要な場合に真っ直ぐ進んで使います。
問題点としては、身体の左右で均等に隙が生じる事になるため、相手から狙える場所が多くなります。
敵の攻撃可能箇所が増えてしまうという事は、もちろん、相手の攻撃が絞りづらくなるという事です。
相手に多くの選択肢を与えてしまうという点では護身術などに向かない立ち方となります。
半身
上から見れば、体の面が45度くらいの傾きを持っている構えです。
例えば、「左半身」なら、左足は前で右足は後ろに引い状態なので、上から体の面を見ると \ ような傾きを持つ立ち方になります。
相手からすると、奥の半身(はんしん)が遠くなり、攻撃しやすい箇所が少なくなります。
また、ある程度の安定感は確保することができるので、攻守にバランスの良い立ち方です。
攻撃しやすい箇所が減る分、相手の攻撃を予想しやすくなり「構え」に向きます。
この点が大きなメリットとなります。
ただ、安定感という意味では正面にはかないません。
相手の攻撃を受けたり、技を効かそうとする際に、力が外れやすくなる傾向にあると思います。
従って、相手の攻撃を導き出した後は、体勢を変更する必要があるでしょう。
一重身
相手から見れば、最も攻撃範囲が狭くなる体勢だと思います。
ところが、前方に対して強い力を持つわけでもありませんし、横方向に対しても強いわけではありません。
正直、触られれば最も安定しない立ち方です。
また、相手から見て攻撃範囲が狭くなるというメリットも、初めから見せていれば効果が半減します。
構えの間は違う立ち方を利用して、入り身や、相手の攻撃を躱す際に一瞬利用するという使い方が良いでしょう。
立ち方を必要に応じて自然に変化させる
上記の3つの立ち方は、それぞれが長所と短所を持ちます。
必要に応じてスムーズに変化させ上手に利用してください。
ちなみに、当会の基本的な立ち方の活用展開としては、初めは半身で構えておきます。
敵の攻撃を受け止めるのなら正面、躱すのなら一重身へと移行し、その後、技を施します。
初心者の人は、この立ち方の変化の流れを頭の片隅に入れておいて頂くと、技の流れがわかり易くなると思いますので、是非、ご理解ください。
コメント