稽古をする時に、曖昧に攻撃をしかける事はありませんか??
だいたい頭の付近・・・とか、酷いと上の方とか・・・
これはある意味型稽古の弊害です。
慣れが産みだしてしまう問題点なので、注意して稽古をしましょう。
「どこを狙うのか」が重要
組太刀の稽古をする為に、まずは、しっかりと相手を打ち込む稽古をするのですが、どこを狙って打ち込むのかという点を考えながら稽古して頂ければと思います。
これは、型での攻撃箇所を知り、それを守るという事ではありません。稽古の動きの中で、隙の有無、打ち込みの効果などを考えながら打ち込むという事です。
型がそうなっているから、という発想で稽古をしていると、後で色々と問題が生じます。自分の行動の理合がわからないようになってしまいます。
隙が有るかどうか?他に良い手がないか?考える
打ち込む際は、相手に隙が有るから打っていくわけです。型稽古は、受け手が隙をきちんと作り出すことを前提に稽古するものです。
ただ、受け手が隙を見せ損ねると、それによって打ち手の次の動きが難しくなることが有ります。
例えば、「次は脇を突く」と型が決まっていても、敵の腕が有って脇が見えない場合もあるわけです。
型に支配された心で稽古をするならば、相手の腕が邪魔をしていても気にすることなく、腕の上から相手を突こうとしてしまうのです。
もちろん、相手の腕を突く行為も一定の有用性があると考え、そのタイミングでは一番有効だと判断して攻撃したのであれば問題無いのですが、単に型に従ったというのであれば問題です。
もっと悪くなると、だいたいそのあたりという攻撃をするようになります。こうなったら何が重要なのかわからないものになります。
稽古のチャンス
型稽古の動きの中で何かがズレてしまうことは、必ずしも悪い事ばかりではありません。考えようによっては、術者としてのセンスを磨く良いチャンスです。
上記の例のような状況になった時に、実際の状況に従った判断をするセンスを磨く事ができます。
例えば、敵の腕が邪魔していても、わずかに空いた隙を狙う・・、やはりどうしても腕が邪魔なので僅かにラインを変更して攻撃に出る・・、絶対に他の隙攻撃した方が良い事を指摘して型を一旦止める・・、など色々な判断があります。
特に気になった自分の判断を覚えておいて、後でもう一度考えてみて、その時の判断は何点くらいか考えるのも効果的だと思います。
実際には、一瞬の判断内容が良いものであるほど良い結果に繋がると思うので、日頃から自分の判断を再考しておくのも良い稽古になるでしょう。
ちょっと難しいですけど、色々と考えながら稽古する事も重要だろうと思います。
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