自分にできることを考える|2人取り稽古

2人取りでの稽古のことでした。

2人に抑えられたら動けない、と考えてしまう人がいます。また、まだ自分は初心者だからできなくて当然、と考える人もいます。

2人取りは確かに難しいです。

youtubeに出てくる達人達は、呼吸力で相手を崩し放り投げます。

強い呼吸力が有ればそれで良いのでしょうが、実際はそこまで呼吸力が養成されていない人の方が圧倒的に多数です。

そもそも、強い呼吸力の養成には、厳しい鍛錬とそれなりの時間が必要となります。さらに、呼吸力を有効に活用する方法を練り上げるにはもっと長い時間が必要になるでしょう。

つまり、この手の技は、私も含め、それなりの経験値で十分に扱えるものでは無いのです。

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完成するまで使えないというのは困る

20160501_204004上記のように、技を扱えるようになるには時間がかかるものですが、ハプニングというのは、こちらの準備が整うのを待ってくれるものではありません。

合気道をはじめて3日の者にでもハプニングは起きてしまいます。

この時「せっかく合気道始めたけど、まあ3日じゃ何の役にも立たないよね。」というような発言をしてしまう人なら、数年やっても役に立たないと思います。

今の自分には何ができて、何ができないのか? そこを認識しながら稽古しておくことができれば、どの段階でも何らかの形で合気道を役立てる事が可能だと思います。

今の自分を認識しやすい稽古方式

合気道の稽古では、できる者も、できない者も、一緒に技の稽古を行います。

黒帯会などの特別な訓練をする事も有りますが、基本的に稽古は階級ごとに分けて行うのでは無く、高段者と初心者が一緒にするものです。

初心者は、高段者の技を体感する事により、今の自分の技がどのようなレベルなのかを知る事ができます。また、正しい技の形も知る事ができます。

高段者は、受身を知らない初心者と稽古する事により、体格、年齢、性別、筋力、柔軟性など、人の性質の違いに対して、自分の技の効果の差などを認識する事ができます。

つまり、この稽古方法では、初心者も上級者もその時に必要な視点で、必ず今の自分の技量を知る事が出来るのです。

自分の技量がわかったら、それに合わせて技の使い方を考える事ができ、大胆な選択と集中も可能となります。

例えば、1教を習ったばかりで、相手の手を大きく回すくらいしかできないなら、技の完遂にこだわらずに、相手を抑える事を諦めて、腕を回して背後を取ることだけに集中するなど、できない事は省いてしまうのも変化の方法の一つです。

このように、今の自分に可能な事を考えておけば、いつでも合気道は役立ってくれるはずです。

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