審査が終了して一息つける期間です。この時期は、型を覚える事よりも、土台の部分の強化と感覚の向上をメインとした稽古を行います。審査にも演武にも縛られない期間の稽古となります。
そのため、技数を極力少なく、極力単純にして稽古を行います。面白いと感じるか、つまらないと感じるか、稽古する人の性格などで別れるところでしょう。
転換切り、ツバメ返し
体術
体の転換、片手取り1教、両手取り呼吸法
「脱力するぞ!」の稽古
この日は、肩の力脱力チャレンジを行いました。まずは、力が入った状態と入っていない状態の確認です。
手を色々と動かして、肩の筋肉の緊張具合を調べてみます。どのような動きに対して、肩の筋肉は緊張するでしょうか? その緊張感は、自分に「力が入っている」と感じさせるものでしょうか?ここをしっかりと確認して下さい。
どうも、肩の筋肉の緊張は、肩から先の腕の筋肉の緊張を体に伝えてしまう重要な要素のようです。肩の緊張を起こさなければ、その先の腕に力が入っても、力んでいると感じにくくなります。まずは、肩の筋肉の緊張を知る事が重要だと思います。
力んだらまずいのか??
ところで、本当に力んだらまずいのでしょうか?
この点は、力んだ時に起こる問題点を克服することができれば、実は力んでも良いのではないかと考えています。例えば、握力などの単純な力は、筋力を利用せずに脱力した方が強くなる・・という事にはならず、握るしか無いような気がします。
最も単純化した力の仕組みがこれで正しいなら、やはり筋力を使う方が、使わないよりは強いというのが当然の仕組みで、ただ、その力がマイナスに働いてしまうケースが多いのだと思います。
という事は、筋力による力を放棄するだけのメリットが脱力する事にあるという事であり、そのメリットが作り出せる仕組みが全て掴めたのなら、メリットを残したまま筋力を使う方法を考えてみるのも面白いかもしれません。
いずれにせよ、脱力する事で得られるメリットとその仕組みを確認するためには、まず色々な脱力を身に着けて検証してみる事が重要です。そのためにも、一つ一つ脱力方法を身につけていきましょう。
自分の感覚にしっかり注意を払って
力を入れていない状態というのは、あくまで、練習者個人の中での感覚的なものだと思っています。
客観的に1人1人の力の量を測定し、一定の量に揃えようとすることなど不可能だと思うので、力を抜いた状態での力の量は、きっと個人個人で違うものになります。
ですから、脱力に成功したかというのは、自分の感覚の中でとらえていく必要があります。自分自身で確認しながらじっくりと稽古を行ってください。
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