この日の稽古の内容です。
素振り1~10、31の杖
体術
体の転換、立ち技の呼吸法、正面打ち1教表裏、同2教表裏、斜め片手取り入り身投げ、座り技呼吸法
2教の注意点
2教は、しっかり技を効かせる稽古をする事が大切です。
多少痛いので嫌なのですが、そうしなければならないと考える、明確な理由があります。
簡単に言ってしまえば、状況や相手の体力など、僅かな違いによって、技のかけ方が変化してしまう事を知る必要があるからです。
この微妙な違いは、技を効かす稽古をしないとわからないのです。
技を稽古するというのは、計算に例えると、答えが同じになるように式を導くという作業に似ていると感じます。(答えを示してくださるのは、各会の指導者の方で、当会なら樋口先生を指します。)
型稽古では無く技稽古
型を稽古している際は、計算に例えるなら式を学んでいると感じませんか?
型を学ぶという事は、手順を学ぶという事です。つまり、同じようにやれば、同じように結果が得られるという理屈です。
ところが、実際の稽古の際は、「受け」と「仕手」が別人になるだけで、式を構成する数字が異なってしまうものです。つまり、同じように計算しても答えが一緒になりません。
答えを一緒にしたければ、答えから逆算して式を調整すべきなのです。どのような数字が来ても、同じ答えになるように、計算式を即時に調整することが「技」なのだろうと感じます。
だから技を効かせる必要がある
「答え」の正さを示してくれるものは技の効果なのです。技の効果が得られないのなら、どこかで調整を誤った事が判明するのです。
ところが、型を重視して技を効かさなければどうでしょう?
見た目が同じならそれで良い事になります。この場合、微妙な違いなど無視して、同じように表現できてしまうのです。それはもう、ただの表現であって、そこに技は存在していないことになります。
技の効果というのは大事な道しるべなのです。だからこそ、技を効かせるという事を大切にして稽古してきたいと考えます。
もちろん、なかなか効果があがらない時に焦る必要はありません。ただ、意識をしっかりと持っていれば良いのです。
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