むすびを考えてみる

まずはこの日の稽古内容から

杖術
素振り6~10、横合わせ(左右転換)、組杖の1
体術
体の転換、結び、立ち技呼吸法、座技正面打ち1教、立ち技正面打ち入り身投げ、座り技呼吸法
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むすびとは何か??

むすび」という技術についても、結構いろいろな表現がなされております。これも、はっきりしないものの一つですね。

もちろん、曖昧にしたままでも稽古は可能なのでしょうが、感覚的に「むすび」だと表現してしまう方が稽古がしやすい技術がありますので、この日の稽古では、当支部道場で、僕が「むすび」と表現する技術のお話をさせてもらいました。

結論としては、「気」の侵入に対する「反射作用」を操作することだろうと考えます。

反射作用とは?

人間は、自分の身体の中心に影響しない力をある程度無視するようです。だから、伸ばした相手の手を、ただ真下に叩き落としても、相手の手がだらっと下がって終わりです。

ところが、同じく相手が伸ばした手を、相手の体の中心に向かって少し押してみると、反射的に押し返そうとするし、逆に、相手の伸ばした手を中心から引っ張ると、引っ張られまいと反射します。崩される事を嫌うわけです。

つまり、体の中心に影響する力を流せば、相手の反射を引き出すことが可能です。

反射作用はすぐにわかりますが・・・

相手に力に対して反射が起きる事はすぐに体験できますが、それが「むすび」になるのはかなり後です。

まず、腕力などの筋力を利用してしまうと、強力で、スピードが速く、持続性が無い力であるために、相手の反射が一瞬で終わります。強力すぎると、そもそも反射が起きません。これが、呼吸力を学ばない人が反射を利用しようとする際に起きてしまう現象です。

そこで、力の強弱がつけやすく、スピードが遅く、持続性が高い力である呼吸(気)を利用するのです。気を相手に流している間は持続的に反射が引き出せます。

つまり、弱い力で、相手の反射作用を継続的に引出し、そこに密着することによって、相手とくっつく事が「むすび」のイメージだと思います。

という事は、呼吸力は、相手が反射作用の範囲内で抵抗してしまう程、弱いレベルで利用する必要がありますし、相手に染み込ませるように丁寧に利用する方法を稽古する必要が有ります。

その際には、自分自身の心持ちがとても重要になり、「無理をしない・・」、「調和」などと表現されるのだと思います。

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