片手取り二教の手首から先

交差取り2教の手

この日は見学希望の方がありました。女性の方でした。

夏からぽつぽつと人が道場に来てくれています。しかも、皆さん入会頂いておりまして、道場も段々賑わってきました。皆さんに影響されて、自分ももっと頑張ろうと考えております。

当道場が気になっている人は気軽にご連絡ください。

では、この日の稽古内容です。

剣術
素振り1~7、合わせ法
体術
体の転換、立ち技の呼吸法、片手取り1教表裏、斜め片手取り2教、小手返し、座り技呼吸法
目次

斜め片手取り2教

一度1教に取らず、そのまま技を掛けるタイプの2教です。

この技の場合、体術的にあれこれ考えても、おかしな方向へ行くばかりなので、まずは武器技の術理をしっかりと確認しましょう。

剣術での原型の流れは次のとおりです。

  1. 抜刀しようと柄に手を掛けたら手首を抑えられた
  2. 納刀状態のまま刀を回し柄を相手の手首にかける
  3. 柄を相手に向かって当てにいきながら2教を極める
  4. 相手が下がったら抜刀して切り落とす

杖術で原型で考えるなら次のとおり

  1. 突きの状態で構えていたら相手が杖を掴んだ
  2. 杖を大きく回して相手の手首の上にかける
  3. 相手を突きつつ2教がかかる
  4. 相手が下がったら腕に杖を絡めて固める

要するに、杖捌きの2教ですね。

どちらも共通するのは、相手に当て・突きを入れる要領で技をかける点にあります。

20160413_213046通常、体術の2教の指導では「手刀で切り落とすように掛ける」と指導しますが、武器は曲がらないので、本来の理合いでは、手刀を切り落とすような動作は不要であることがおわかりいただけるかと思います。

では、なぜ手刀で切り落とすように技をかけろと指導するのでしょうか? 

これは、その方が技の威力が増してかかり易いからだろうと思います。ひと工夫して、より技が効率よくかかるように考えているという事ですね。

この、ひと工夫は他の視点からも可能かもしれません。

僕のひと工夫

体術の2教の稽古をする場合、武器技の理合いを体術に応用する事を学ぶまでは、手首から先を利用しないで技の理屈を掴む稽古をする方が良いと思います。つまり、できるだけ手刀を切り下ろさずに技をかけます。

まずは、手首から先を使わなくても2教を掛ける事ができる事を知りましょう。

この理合いを掴んだら、そこからは手首から先を利用して技の効果を増やします。上記の場合は、技の効き目を向上させるために、手刀を切り下ろすという手首から先の使い方でした。

僕の場合は、他の視点からひと工夫して、より相手の手が解け辛くなる状況を作る為に手首から先を利用しています。片手で2教を掛けても、できるだけ相手が手を離せない状況を作る事を考えます。

もちろん、技そのものの効き目はダウンしますが、むすびの強さが増幅します。

それによって、相手は片手で二教を掛けられているのに、なかなか解けないという感覚に襲われる事になります。

痛みはかなり減少してしまうので、相手を委縮させるために少し強めに技をかけたいという場合、むすびの強さを多少犠牲にすれば痛みを増す事が可能だと思います。

さらに、相手の手首が十分に鍛えられている場合、むすび優先の二教では対応できない状況もあります。だからと言って、手が解けてしまう技もおかしい・・・。

このような場合は二教に固執しないというのが本筋でしょうが、それを知った上で、さらに押してみたり引いてみたり、色々な方法を研究すれば良いのではないでしょうか。

それによって、新しい方法がわかることもあります。

このように、工夫できることについては、自分で色々と試してみるのも勉強になります。間違っていても誰に迷惑をかけるわけでもありません。好奇心を持って取り組んで頂ければと思います。

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