4教を上手くかけるのは難しいですね。
4教の稽古をすると思わず痛みに目が行ってしまいますが、実際のところ微妙です。(^_^;)
痛みを優先して技の稽古を行うのは、やめておく方が良いでしょう。
相手を抑えるという事
4教の目的は相手を抑える事に有ります。
相手を痛がらせる事ではありません。
ですから、抑えはさっと行って、最後の脈部の圧迫に全力を尽くすという稽古は本末転倒です。
抑え込もうとする段階から、いつでも痛みが生じるように掴んでいる必要があります。
相手が起き上がろうとした時、相手が逃げようとした時、相手が向かってこようとした時などに、自然と脈部の圧迫が強くなるように掴むのが一番良い掴み方だと思います。
痛みが生じるのはオマケであり、相手を抑える方法をきちんと学ぶための道しるべのようなものだと思います。
痛みについてもう少し分析すると
4教の使い方のイメージは、剣の素振りの要領です。
要するに、受け手の肘先を自分の剣先のように下げるイメージなのですが、これがなかなか難しい。
理屈で考えてみると、相手の上体を下げさせたいのであれば、相手の肩や肘が、相手の手首よりも先に下がっていくのが望ましいです。
もしも、相手の肩や肘が下がらないのに、手首が下がっていくのなら、手首を持って下に引っ張っている状態になります。
これでは、効果的に相手を抑える事ができません。
そこで、肩や肘を下げさせるために、脈部の痛みを利用するのが4教の構造だと思います。
脈部の痛みは、仕手の人差し指のつけ根の骨が、受け手の腕の脈部に食い込ことにより生じるものです。
脈部への食い込みは、仕手が受け手の肘を下げようとしてる時に、受け手が抵抗して肘を挙げる事によって食い込んでしまうというのが最も自然なイメージとなります。
ただ、食い込む構造をもう少し丁寧に分析してみると、仕手の掴み手のうち、薬指、小指など重要な掴みが緩んでしまっている事実が見えてきます。
仕手の薬指、小指が緩むと、緩んだ分掴み手の角度が変わって、仕手の人差し指の付け根が脈部に刺さる事になります。
つまり、仕手の掴み手の不十分さによって脈部の圧迫が生じている状態です。
仕手の掴み手が完全で、薬指、小指が全く緩まない状況であれば、肘の切り下ろしの動作分、受け手は上体を抑え込まれる事になります。
受け手の腕に対する仕手の掴み手の角度が変化しないため、まったく脈部への圧迫が起きない事になります。
ここから推測すると、パーフェクトな掴み手ができる人の4教にかかると、強烈に体は崩されますが、まったく痛みが生じない可能性があります。
そんな4教を身に着けてみたいものです。
ただ、この技に関しては、技が痛い人の方が上手いと思っている人が多いような気がします・・・。なんかそのあたりは残念 (^_^;)
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