合気道のような古い動きを使う武道では、あまり捻じりを生まない動きをします。
捻じらない方が良いのか?と言われると、必ずしもそうでは無いと思いますが・・・(^_^;)
捻じれというのは、足と腰と肩がバラバラに動いているから生じます。
このように考えると、捻じれが強いものになるほど、体に対しても強い負荷が加わるはずです。
それが長期間続くと、身体のどこかに無理が来てしまうのは自明の理というやつではないでしょうか。(^_^;)
捻じらない動きとは??
最近、合気道の立ち方について紹介しました。この記事です。
合気道の場合、この足の使い方によって身体の捻じれを解放しているように思います。
例えば、両足を揃えて真っ直ぐに立つと、体は一切捻じれていない状態になります。
そこから、左足を前方に踏み出すと、右足の後ろ側が張ってくると思います。腰が斜めになったのに、足の向きが変わらないからですね。
そこで、右足の爪先を右側に向けてみてください。
腰と右足が楽になる位置が有るはずで、ここが体が捻じれていない状態の時に右足が向くべき方向だという事になります。
つまり、古流の動きというのは、半身(はんしん)の捻じれによる負荷を、逆の半身の操作で解放しながら動く動き方だと考えらます。
現代的な動きの場合
上記と同じように左足を出した場合を考えてみましょう。
同じように、右足の後ろ側に負荷がかかるはずです。
そこで、腰の捻じれからくる右足後ろへの負担を、右肩を左肩と並ぶ位置に出して腰を真っ直ぐにすることで軽減しています。
すると、右足の後ろ側の負担はかなり軽減されるはずです。
しかし、足が動いたわけではありませんので、下半身の捻じれは解消されておりません。
通常なら、右足の後ろ側あった負担が、左側後ろにも分散された状態になっていると思います。
つまり、現代の動きの構造は、捻じれて生じた負担を、逆の捻じれである程度分散して解消する動きだと考える事ができます。
前に進むスピードを得るという点では、前方へ捻じれを作り出して、それを前方への捻じれで分散する動きの方が時間的な無駄がありません。
つまり、捻じれをいちいち解放しないから、古流の動きよりも早く前に進めます。
そのため、現代体育で活用されているわけです。
しかし、負担から解放されるわけでは無く、少しずつ蓄積されるため、加齢などによって体力が衰えるほど体にダメージを負う事になるでしょう。
歩幅を小さくしてしまう?
ここからは、私見です。
現代の動きのままで身体が衰えると、負担のかかる腰の捻じりを避けるために、膝から先を活用して、ちょこちょこと動くようになるように思います。
一応これで捻じれによる負担からは解放されるわけです。
ところが、股の関節を使わなくなったことにより、太腿の筋肉が衰えます。
さらに、理屈で考えていけば、膝の利用率が増え、膝への負担が集中するようになり、膝が痛むようになるかもしれません。
こうやって、腰や膝を使えなくなった状態こそが、身体が十分に動かない状態だと思います。
まず太腿を鍛えておくのが得策?
このように、理屈で考えてくると、太腿(特に背面)の筋力を強化しておくことが、体を壊さないために重要だと思います。
日常生活で正座を活用したり、合気道の稽古であれば膝行を行って、ゆっくり筋力をつけるのが良いでしょう。
既にある程度ダメージを負っており、膝に負担をかけたくないという方の場合は、後ろ足の膝を曲げないように、撞木足で大きく足を前後して立ってみてください。
前足の太腿、後ろ足の太腿裏に一定の負荷をかけることができます。
これを両方やれば、ある程度の太腿筋力アップの効果が望めると思います。
地味なんですけどね。(^_^;)
こういうのって重要だろうと思います。
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