剣と杖の上段の振りかぶりについて

まずは、稽古の内容をまとめます。

杖術
素振り1~10
体術
体の転換、立ち技の呼吸法、1教表裏、2教表裏、入り身投げ、呼吸法

上段からの打ち込み

杖の素振りに、上段からの打ち込みが有りますね。この素振り関して「剣の素振りと同じで良いのですか?」という質問が結構あります。

合気道の理屈で言えば「同じように行う」という事で良いのだろうと思います。

でも、感性を磨くという意味で稽古をするなら、色々と考察するチャンスです。単に、方法を知って鵜呑みにするだけでは無く、色々と考えた上で、自分なりの意見も持つようにしましょう。

得物の違いに注意してみる

剣振り終わり剣と杖なら「切れる・切れない」という点に差がありますね。上段に振りかぶった時に、剣であれば切るつもりでしょうし、杖であれば叩くつもりだと考えられます。

刀で切る場合には、当てた時の破壊力を求める必要はありません。むしろ、スピードやタイミング、切る時の自分の安全性などが重要になるでしょう。

ある程度コンパクトに扱って、高い殺傷力を活かすことを考慮した振りかぶりを行うのも良いかもしれません。

例えば、振りかぶりに乗じて、胴や膝を切ろうとする相手を意識します。相手が攻めてきたら、いつでも切り返す事のできる、用心しつつカウウターも取れるような振りかぶりを意識するのも良いかもしれません。

一方、杖で打つ場合には破壊力も重要になります。あと、当て方も大切です。

杖の場合は、杖先の角の部分を、こめかみや眉間の部分などにピンポイントにヒットさせる必要があり、間合いがとても重要になります。振りかぶる段階から間を取る事を考えておく必要がるでしょう。

また、振りかぶりに乗じて、胴などを切り込まれた場合に、杖では相手を打ち止める事が難しくなります。そのため、大きく体を開き、腰を引いて、胴への攻撃が届かないように考えて振りかぶる等、安全性を考慮する必要があります。

あらゆる場面で差は出るはず

上記の話は、僕自身が勝手に考えた事です。いくらでも違う考えが可能ですし、他にも色々な方法が存在すると思います。

大切なのは、僅かなのだけれども大きな差は、常に生じているという事です。根本的な理合いが同じだとしても、状況や物、人物が変わる事によって、理は変化する、という事も考えておく必要が有るでしょう。

自分なりに色々と考えながら、稽古を行ってください。きっと役に立つと思います。

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