四教の握り方について

四教の握り方は難しいですよね。

この技を難しくしている点として、痛みを与える場所が間接部分では無いことも大きいですし、痛みをあまり感じない人もいますから、痛みを求めた握り方を稽古してしまうと、かえって良くない結果に結びつく気がします。

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四教の握り方とイメージ

そもそも、四教の握り方について言えば、剣を持つように握れば良いはずです。

握った相手の腕の肘の先を、剣先だとイメージして、しっかりと振れば技が掛かるはずです。まさに、剣の素振りの動作をそのまま活用した技だと思います。

ところで、素振りをする際の剣の握り方なのですが、もちろん、しっかり握っていますよね。特に、小指、薬指は緩めずにしっかり握り込むはずです。

しかし、四教で痛みを与えようと考えてしまった場合、上の手の小指や薬指の握りを緩めてしまって、人差し指の付け根で圧迫することに必死になっているのを目にすることがあります。

確かに、場合によっては、これで痛みが増すこともあるでしょうが、そもそも、技の途中でこの握り方をしてしまうと相手の腕をしっかり振ることができなくなります。

まずは、相手を崩して、しっかりと倒すことが重要です。その際には、相手を痛めようとして握りをくずことなく、剣を持つようにしっかりと握って切り落とすようにしましょう。

どうしても痛みを与える稽古がしたいなら、相手を抑えてから、最後に痛みを加えるように練習すればよいでしょう。

上の手の握りを緩めるのは論外だという個人的根拠

私にとって、四教とは、太刀取りに使用する技法という位置づけです。

多くの方にとっては、体術での使用が普通になると思いますが、技法の根幹を武器技に置いている身で考えますと、三教、四教は、太刀取りがメインの技法なのです。

この場合、重要な点として、太刀を持っているわけですから、片手で技を効かせる必要があるという事ですね。四教だけで考えてみた場合、最終的に上の手だけで相手に技をかけて制します。

ここまでの説明でピンとくる人も多いかもしれませんが、仮に、武器技たる太刀取りがメイン技法だとして技を理解する場合、片手で相手を制しているのだから、握りを緩める選択はあり得ないわけです。

つまり、痛みを求めて圧迫のために小指、薬指を緩めて、圧迫する方法は、本来の理合いから遠ざかってしまうわけです。それよりも、しっかりと握りを安定させる方法を習得する事に一生懸命になるのが正解だと思います。

理論上は痛みが生じないはず

おそらく、小指から中指くらいまでの握り込みが完全であれば、相手の肘先に向かって真っすぐな力が流れるはずです。(これが呼吸力というか合気道における気です)

この状態で、小指、薬指の握りが緩まずに相手の腕を握っていれば、人差し指は食い込みませんから、相手の脈部に圧迫が生じないはずです。つまり、完全な握りのもとに四教が行われた場合、痛みは起きないはずだと思うのです。

そのままで、相手を抑え込めますし、抑え込んだ状態を維持するにしても、同じ握りを崩す必要はないでしょうから、完璧な四教は全く痛くない可能性があります。

そのため、個人的には、四教は、相手の脈部を圧迫せずに、痛みもなくそのまま抑え込んでしまえるのであれば、それが一番いいだろうと考えております。

とは言え、なかなかに完全な握りを維持するのは難しいでしょうから、相手が起き上がってこようとする際に、どうしても握りが緩んでしまう事が起きてきます。

その際に、ひとさし指の付け根が、相手の脈部に勝手に食い込んで痛みが生じるという掴み方が、一番正しい四教だろうと考えています。

丁度、そんなイメージに見える開祖の写真をのせておきます。少し見辛いですが。。。

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