合気剣・合気杖の時代??

杖 上段受け 開祖 植芝盛平翁

ブログを再び書き始めたのですが、どういう記事が読まれているのかな?という点が気になって、久しぶりにアクセス解析のデータを見てみました。

すると、少し驚く結果が出ていまして、ここ数カ月の人気記事のベスト3に杖術の記事と、剣術の記事、がランクインしておりました。

1位の記事はトップページでしたので、実質の1位、2位の話題という事になります。僅差で杖が上でした・・・・。

え!!合気道どうなったの??というのが素直な感想です。

コロナ前では、合気剣や合気杖の記事は殆ど読まれていなかったはずですから、やはり、コロナ期におけるソーシャルディスタンスの思想が、合気道の稽古方法にも変化をもたらしたのでしょう。近づけないのだから、武器技の稽古をしようという事になったのでしょうか?

それまでは、脱力だとか、二教の掛け方とか、呼吸力、気など、体術の稽古の中でもマニアックな部分の記事が読まれていて、合気道を格闘技的に考えている人が多いのだなと思っていました。

しかし、武器技の稽古をする人が増えたのであれば、合気道の技術体系を違った視点で捉える人も増えていくでしょう。基本的には古武道の形なのです。

いずにしても、コロナ前には「合気道は体術の武道で、剣を持てば合気剣になるし、杖を持てば合気杖になる」と言われていて、あまり武器技を稽古しないといけない雰囲気ではなく、武器技は体術の派生のような印象でしたから、多くの人が、実際に武器を使ってみるようになった事がとても嬉しいと感じます。(実際、勝手に使えるようにはなりませんよね....)

私は、ここ20数年間ずっと武器技中心主義で稽古を展開してきました。武器技側をメインと捉えて合気道を考え続けてきたからこそ、言える話もたくさんあるのです。参考程度でかまいませんので、当ブログで書かれた内容を考えて頂ければ幸いです。

目次

という事で一つだけアドバイスを

はじめはわかりませんでしたが、10数年武器技の稽古をしっかりやれば、武器技と体術の関係が密になっていきます。それはもう、言葉で説明するのは難しいくらいに。

そこで、アドバイスとして、武器技を稽古していく上で意識しておくべきだと感じるのが、違う流派の組み合わせで稽古をしている人です。

当会の剣と杖の稽古を例に少し説明させていただきます。

私から見れば、剣は半身、杖は一重身です。ただ、この点は、半身の角度を斜めにすることによって、杖も半身でカバーする事が可能です。

真っすぐに半身で立ってしまうと、杖が腰に当たってしまいます。ですから、半身を斜めにして、杖が真っすぐになるように立てば、相手に向かって真っすぐ突く事が可能となります。

この点、斉藤守弘先生は「全て同じ」とお話されていましたので、体術・剣術・杖術を同じ理合で使う事になります。つまり、剣も杖も半身なのです。

確かに、岩間の体術は半身の方が上手く使えるようにできていると思います。ですから、岩間の技のみを稽古するのであれば、全て半身中心が良いでしょう。

ただ、当会には、田中万川先生の技も存在します。こちらの技については杖の体術という雰囲気をもっており、一重身を活用した方が安定するような気がします。(武道という本を見れば、開祖の技も昔は杖の体術だったのだろうと感じます。)

であれば、杖術は田中先生の体術とリンクさせて一重身で稽古した方が良いかもしれません。特に、私は、古い合気道から、最終的な岩間の合気道への変化についての理解にもつながるのではないかと考えております。

ただ、これは同じ道場だから問題にならないのです。

別々の道場で、岩間の剣術と田中先生の技を組み合わせて稽古していく場合、どちからの技術がもう片方に寄っていくとか、双方がなんとなく寄ってしまうとか、どちらかの道場、あるいは双方の道場のやり方とズレてしまうのです。

ですので、最終的には自分が一番やりたい稽古のスタイルに合わせて、武器技か体術を変化させて、技術がリンクしている状態を作る事が必要になります。そうしないと、武器技の稽古をする事が、ただのデメリットになりかねません。

自分の道場の体術と、稽古し始めた武器技の性質が、上手くマッチしていきそうかを考えながら稽古をしていただくのをおすすめいたします。

一応、私個人的は、斉藤先生の体術と合気剣、田中先生の体術と合気杖、をそれぞれリンクさせながら稽古していく事にしております。

双方の技法を完全に分離するというのは、菲才の身のため難しいのですが、武器の性質と操法の違いが、体術でも表現されるように、できるだけ混ざらないように稽古していきますので、滋賀道場に参加される方は、その点をご注意いただければと思います。

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