素振りを極める・・・・

目次

素振りとてもとても重要ですというお話

素振りしてますか??

合気道は武器技が主体の武道です。合気道をしている人なら「合気道は剣の理を体で表したもの」という話を一度くらいは聞いたことはあると思います。

ただ、個人的な見解としては、杖の理で構築されている体術も存在していると思いますので、剣術が主体・・ではなく武器技が主体と書かせていただきます。

いずれにせよ、武器技と体術をリンクさせる事が大切なのですが、このリンクというのがなかなか難しいんです。

理合とか、型の使い方という点でのリンクは、理解しやすいので、それほど問題にはなりません。しかし、重要なのは、理解をリンクさせる事では無くて、感覚をリンクさせる事なんです。

感覚とは?

剣術には剣術の感覚が、杖術には杖術の感覚が、体術には体術の感覚が、それぞれ存在すると思います。

真面目に稽古を重ねていくと、各種類の稽古に合った感覚が勝手に出てきてしまうものでして、それはそれでもちろん良いのでしょうが、あまり意識せずに稽古を続けていくと、剣・杖・体のそれぞれが、別々の技法として身についてしまいます。

体術を剣の感覚で、杖術を剣の感覚で、杖術を体術の感覚で等、組み合わせる事とで異なる効果を出すことができる方が良いため、稽古の種類、型と感覚を切り離して習得したいところです。

そこで素振りが重要

感覚を独立させるために、まず「素振り」が非常に重要な役割を果たします。素振りは、単純に剣を振る動作の反復ではなく、剣術特有の感覚を体に染み込ませる作業でもあります。

例えば、剣の素振りを通して、剣を振りかぶっている感覚を習得したとします。この感覚を体術の際の呼吸法などに応用すると、武器を持たない状態でも、剣を振りかぶって相手を制しているような感覚になります。

ただ、このように書けば簡単なことのように思えるかもしれませんが、相手に諸手取りされたとたん、剣を持った感覚はどこかへ行ってしまいます。

体術の型を意識したとたん、その稽古の感覚が表に出てきてしまうのです。ですから、結構長い時間武器稽古をやっている人でも意識のコントロールは難しくなるのです。

では、どうすれば、体術の感覚を押しのけて、武器の感覚が維持できるのでしょうか?それは、もうそのように意識するしか無いというのが1つの答えですが、それでは困ってしまう人もいるでしょう。

そこで、お勧めするのが、素振りを型の稽古より多くするという方法です。それも、素振りの意味や方法などを、自分なりに色々な方向から見直しながら行いましょう。

素振りは型ではありませんから、よくよく考えて、意識しながら稽古をすれば、色々な感覚や情報を与えてくれるものです。型稽古の感覚が蓄積していかないため、剣なら剣の感覚そのものを増幅させることができます。

その感覚が一定のレベルになると、他の種類の稽古の際に、型の感覚に騙されずに、別の種類の稽古の感覚を使うことができるようになります。

これによって、剣術・杖術・体術の3つが、感覚と理合の面で混ざりあっていくわけです。このあたりの調和の部分も、一種の合気というのかもしれません。

剣術・杖術・短刀・・、単純なものでよいので、拘って、素振りの質を高めてください。それがとても重要だろうと思います。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次