京都での「はじめての合気の剣」市民講座を終えて

剣振り

開祖 合気剣

だいぶ時間が経ってしまいましたが、京都で市民講座を担当してきました。

内容は「はじめての合気の剣」というもので、参加者は少数でした。

普段イオンモール草津のジュージヤカルチャーセンターで稽古してくださっている方も稽古に参加され、楽しんでいただけたようで良かったです。

カルチャーセンターとは緊張感が違う環境での稽古が良い経験になると思います。

目次

剣と結ぶという感覚

合気の剣は、剣と自分を結ぶことが重要です・・・と思います。

もちろん、はじめから剣と自分を結んでいるイメージなど持てないので、繰り返し剣を持つ事によって少しずつ剣と体がリンクしていくわけです。

イメージと書かせていただいたとおり、剣と体の結びを実現するのは「感覚」によるものであり、剣の動きを見れば、ある程度は、その感覚が養成できているかがわかります。

誤解を恐れずに具体的な表現をすれば、体全体で剣を操作しているという動きを見て取ることができれば、剣と体の結びがあると判断できると思います。

実際、なかなか難しい事ではありますが・・・。

既存の感覚が邪魔をする

手、胴体、足、首など、人間が生活を営む上で色々な使い方をしますよね。

特に、手や足の役割はわかりやすくて、手を動かして済む仕事は手だけで終わらせるようになり、足を動かして済む仕事は足だけで終わらせます。そして、それが手や足の役割なのだと認識していくようになります。

例えば、コップを運ぶという動作を考えると、①手で上に持ち上げて、肩を使って右に横移動させ、その後下におろすという動作をするだけです。これが、コップを移動させるという事に関して、通常身に着けるだろうと考える動作感覚なわけですね。

ただ、⓶手でコップを持ち上げ、足で右に少し移動し、手でコップをおろす、これでも結果は同じなのですが、こちらの動作感覚を身に着けている人は少数なのでは無いでしょうか?実際、面倒に感じますよね。

①のように、一部の部位を動かして済む事は、それで終わらせてしまうようになるわけで、しかも動作の繰り返しによって刷り込まれていくため、年齢を重ねるほどに強くなっているように思います。

そして、このように生活の中で認識した身体操作の感覚が、剣を使う際にも活躍してしまいます。手首を使って剣を構えたり、手首を回して突いてしまうのです。

この場合、剣の向きや角度が変わっても姿勢が変わる事は無く、ひどいと、全てが小手先の使用で賄われてしまいます。

もちろん、そのような剣術を習得したいのであればそれで良いのですが、合気道の剣術としてはあまり良く無いと思いますので、身体感覚の再養成が必要となるのです。

型の稽古をたくさんするのも良いですが、まずは剣と姿勢の関係を見直してみるのも良いと思います。

そのような考えから、市民講座では構えを中心に取り組んでいただきました。

それが上手くいってこそ、型の稽古から学ぶものが多くなると思いますから、ぜひゆっくり感覚養成に取り組んでみてください。

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