武産会の会員さんの中に木工作業が可能な作業所をお持ちの方がいらっしゃいます。
その方のご尽力により木刀の製作会が開催されました。
滋賀道場からも6名参加させていただき、my木刀、my短刀を作成いたしました。
まず、作業所に到着して驚いたのは、作業所の雰囲気がとても良い事です。
和風でとても美しい!!
居るだけで楽しくなるような空間でした。
お茶を頂いて、簡単な説明を受けた後、さっそく作業開始となりました。
木刀の製作
木刀の素材としてご準備くださったのは樫の木で、10年寝かせたものだという事です。
一から製作するのでは時間的に間に合わないので、事前にある程度形を整えて頂いたものを仕上げるという方法で作成します。
はじめは、準備いただいた木刀が殆ど出来上がっているような印象を受けましたので、あまり整えるようなところも無いように思いました。
しかし、角を取ったり、握りを確かめたり、重心を考えたり、自分なりの調整をしていくと、驚くほど木刀の感覚は変わります。
どの木刀も原型は同じもののはずなのに、仕上げ方によって振った感じが異なるのです。
本当にそれ程削っていないのですよ、でも、ちょっとの事で大きな感覚の違いが生じます。
人間の感覚とは鋭いものなのですね。
モデルの木刀は岩間で斉藤守弘先生が使われていたもの
ところで、今回ベースとなった木刀はどのようなものなのでしょうか?
これについては、樋口師範より「斉藤守弘先生が使用されていた木刀の形」とうかがっております。
事前にお話を聞かせていただいた段階では、現在市販されている「合気道用木刀」の形を思い浮かべましたが、実際に見てみると市販の木刀と似てはいるものの、もう少し刀らしさが増し、軽めで使いやすい木刀と感じました。
柳生新陰流木刀と合気道用木刀、香取神道流木刀を混ぜたイメージでしょうか・・・とても扱いやすい形だと思います。
現在市販されている合気道用木刀だと、重さは十分なのですが刀という感覚が薄れてしまいます。何と言いますか、細い丸太というイメージです。
そのため、市販の合気道用木刀がベースだった場合は、かなり大胆に削ろうと思っていたのですが、ベースとなった木刀の感覚が非常に良かったために、自分なりの微調整で済みました。
斉藤守弘師範と樋口師範に感謝しております。
息子が木刀気に入ってしまって
この日製作した木刀を、誰よりも気に入ったのは息子でした。
彼は短刀製作しており、木刀は製作しておりません。短刀も大変気に入って毎日触っているのですが、同じように木刀も気にいってしまったようです。
なにやら、僕が木刀に求めた感覚を理解しているようで、その感覚を気に入っているようです。
それならば、この木刀を息子に使わせても良いかもしれないと思っております。
とても良い勉強になりました。
このような機会を与えてくださった、会員様、先生、ありがとうございました。
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