護身術と合気道(勉強後バージョン)

護身術について、さらに勉強してみました。

護身術に関しては、実に色々な本や資料があって、それを書いた人の武道経験や職業などが本の内容に反映されており、書く人によって、重視するところと、情報量が違うという事がわかりました。

中でも参考になったのは、下記の女性のための護身術2冊です。

一冊目は、襲われてしまった時の護身術(相手にダメージを与える方法など)の内容は普通なのですが、値段が安くて手に入れやすく、日常生活での注意点や、襲われないための工夫など、襲われる前の段階での護身知識も含めて、広範囲の知識が手に入るので良かったと思います。

生活上の注意点を問題形式にしていたり、護身グッズなどの紹介もしており、女性の視点から上手くまとめられていると思います。

ただし、広く浅くという印象がどうしてもありますので、護身術の全体像を掴んだり、自分には無い護身の視点を確認するために利用するのが良いでしょう。

二冊目は『女性のための護身術』という本で、書籍としては中古のものしか手に入らないようでした。電子書籍されていたので、kinddle で読みました。

中古の本は、新刊よりも高い値段になっていたので、かなり評価の高い本です。事実、とても良い内容だったと思います。

まず、襲われないための護身術から、実際、襲われてしまった場合の護身術まで非常に合理的な内容でした。

犯罪者がどういう目線で獲物を探しているか? その目線に引っ掛からないためにはどのような事に気を付ければ良いのか? 

それらを、段階的に説明しており、実際のデータなどを交えながら合理的な解説がなされています。

中でも参考になったのは、犯罪者がターゲットを決める際に、歩く際の目線や姿勢などを見て、襲いやすそうな人を探しているという内容です。

合気道では姿勢を重視しますから、動きや姿勢を整える事で、大きな護身になるという事が裏付けられた点です。

電子書籍が苦手な人も、ぜひこの本は読んで頂ければと思います。

護身術ではなくケンカ術の本も有効

この本は、題名がケンカ術なので、なんとなく護身術とは違うもののような気がしますが、内容はすごく参考になります。

著者はケンカの経験がとても豊富で、実体験からくる理論とお話はとても興味深いものです。

中でも気になったのが、ケンカに利用するのであれば、古武道のような稽古方法がもっとも合理的だと書かれている点です。

合気道や太極拳の稽古方法はケンカに利用することを考えれば、とても良くできているのだそうで、本を読んでいれば、著者がそのように考える理由も何となくわかりました。

ケンカ術においては、自分の攻撃のタイミングを相手に悟られてはいけないという事が重要であり、その辺が格闘技の試合とは違うのです。

もっと簡単に説明するとすれば、試合開始の合図のようなものがあってはいけないわけです。

試合開始の合図は、お互いに身構えた状況を作ることになり、そうなれば弱者が強者に勝てるのは運しだいという事になりますが、あまり期待はできません。

確かに、自分の実力を計りたいという目的に行うなら、試合開始の合図が有った方が公平であり、どちらが強いのかわかりやすいでしょうから、納得ができます。

しかし、ケンカ術では、自分の正義を通すために、自分の方が弱くても勝つことが大切なようですから、たとえ卑怯に見えようとも、手を出す瞬間を相手に悟られることなく、先手必勝の状態を作ることが必要だという事です。

この点が、護身術と同じように考える事ができると思います。

実際に反撃に出るときには、相手に護身術の心得が有ることを悟られてはいけませんし、反撃の意思が有ることも悟られてはいけません。

確実に身を守れる(技が入る)タイミングを待って、不意打ちで一瞬で相手を倒すことが重要だという事ですね。

なるほど、こういう使い方であれば、合気道の型稽古は確かに合理的ですし、与えるダメージも相当大きくなると思います。

一方で、試合形式を作る事が不可能である事も理解できます。

敵に技量と攻撃意思を悟られる事無く(武道をやっている事を知られる事なく)、一瞬で相手を倒すなどという試合形式を作ることはほぼ不可能だからです。

護身術として技を利用したい方は、こういう使い方を意識して、ひたすら型稽古を繰り返すしかありませんね。

最後に

護身術は、けっして武道を修行する目的では無いと思います。

単に護身術を目的とするのであれば、もっと単純なものの方が良く、いちいち、難しい理屈を紐解いて、型の全てを理解し研究することなど必要ないのです。

そうする目的は武産合気を研究することと、その仕組みを身に着ける事にあるのため、護身術はあくまでも、その過程で得る事ができるものの一つでしか無いと思います。

しかし、護身術の仕組みを知ることも、また武産合気の研究の一環だとも言えるわけでして、このへんをとても面白いと感じると同時に、今後も徹底した研究をしていきたいと思います。