まずは稽古内容をまとめておきましょう。
素振り1~10、31の杖
体術
体の転換、立ち技の呼吸法、片手取り1教~4教表裏、正面打ち入り身投げ表裏、突き小手返し、座り技呼吸法
何故小手を鍛えるのか?
昔は、相手の掴みを緩める為とか、自分が怪我をしないためとか、そのように習ったから、というような理由で考えていました。
今もその要素はもちろん存在すると考えていますが、一番強く思うのは、気の通り道を確保するため(その感覚を掴むため)です。
気の通り道ってどこだろう?
気の通り道ってどこだろう??と考えたことはありますか?
呼吸法であつかう気(呼吸とも言います)は、確かに存在する力ではありますが、具体的に自分の体のどこを流れていくのかがわかりづらいのです。
出口に関してはそこそこ感知しやすくて、手のひらなら真ん中、握りこぶしでも真ん中、手首を下に曲げた場合は手首の真ん中から出るようです。
ただ、どのような姿勢で、どのような腕の形にしても、同じように同じ場所から出ているわけでは無いようで、場所が変化する事もあります。
例えば、肘の先などに変化することもあるようで、それがさらに通り道の認識を難しくするのです。
気(呼吸)を相手に作用させるためには?
普段お伝えしているとおり、当会の合気道における気は丹田を使った力です。
身体を使い、丹田を動かして発生させた気は、あくまでも力の一種なので、気そのものに触れる事はできません。
そのため、気そのものを武器として利用したり、相手にぶつけたりすることはできません。気の効果を相手に伝えるためには媒体が必要です。
その媒体になるのは、丹田以外の部分で、胴の表面、肩、腕などです。実際には、腰や膝なども利用できるだろうと思いますが、今回は腕に注目して記載します。
媒体を上手く使わないと伝わらない気
要するに、丹田で発生させた気を、腕を通して放出するのが当会の呼吸法です。これは、ホースから水を出すのと酷似していると感じます。
この時、ホースを握り潰されてしまった状態をイメージしてください。当たり前の事ですが水は流れませんね。
そして、水の流れていないホースをイメージしてください。勢いのないフニャフニャなものになります。
これが、気の流れていない合気道家の腕と同じなのです。(^_^;)
合気道では小手の部分をしっかり掴ませて稽古します。ホースで言えば先の方です。ここで気を止められてしまうと、気が流れず呼吸法が使えません。
そこで、相手に潰されそうな握られた部分(普段は小手部分)を鍛錬して、気を流すために必要な張りを持たせる訓練をするわけです。(逆に言えば、受け側は気の流れを止める訓練ができます)
慣れてしまうと力を抜いても大丈夫ですが、まずは、気をしっかり通すという感覚を掴んでいないとできません。一旦は、小手の鍛錬が必要になるのです。
まずは手を開く事です。それに取り組んで頂ければ、僕の方から追加でいろいろ情報提供しますので、そこからスタートしていただければと思います。頑張っていきましょう!!
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