まずは、稽古の内容から
杖術
素振り1~10、31の杖素振り
体術
体の転換、立ち技の呼吸法、正面打ち1教表裏、同2教表裏、正面打ち入り身投げ、片手取り四方投げ
素振り1~10、31の杖素振り
体術
体の転換、立ち技の呼吸法、正面打ち1教表裏、同2教表裏、正面打ち入り身投げ、片手取り四方投げ
目次
3種の四方投げと呼吸力
片手取り四方投げも、やり方によって、かなり違う形をしているようです。
面白いのは、呼吸力の使い方によって、技の形が変わってしまう事です。例えば、次の3つのようなケース。
- 相手の肩の方へ向かって呼吸力を流して行う
- 相手の手を横に引き出して行う
- 相手の手先の方向へ向かって押し出して行う
1.は相手が浮き上がります。多少痛い時もあるようです。2.は相手が背中を見せてきます。3.は相手と横並びになります。
どれが良いというわけでは無く、状況によって使い分けることが大切だろうと思います。重要なのは、一つのやり方で全ての状況に対応しようとしない事です。
3種の剣の操法が見える事に注意
上記の3つの方法は、四方投げを3種類ピックアップしたものです。いずれも、違う剣の操法で行われている点に注意が必要です。
1は、相手を突いてから切るような剣術、2は、横一文字に切り捌いて切る剣術、3は、真っ直ぐ大きく振りかぶる剣術が見えます。
もし、全てを体術の1パターンだとして考えてしまうと、背後に流れる剣の形というものが見えてきません。
3つの四方投げは、いずれも剣の操法が異なるので、剣に対する考え方も異なります。1は突いており、2は切っており、3は突いても切ってもいないのです。
これだけを見ても、技の考案者の武器の使い方、考え方の違いが見て取れます。
体術をそのまま見ていては勿体ない
色々な先生、色々な先輩の技を見る時には、技の根底に流れる剣や杖の存在、その使い方を感じ取るようにしましょう。
そうして、武器技感覚越しに技を見ることができれば、自分自身の持つ武器技との感覚共有がはかれます。
そうすれば、漠然と体術を真似ているよりも、本質的な感覚を共有した模倣が可能になり、見た技から得るものが多くなります。見取り稽古と呼ばれるものでしょうか?
武器技の習得には、こんなメリットもあります。是非、何らかの武器技を習得しておくことをお勧めします。
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