まずは、この日の稽古の内容からです。
素振り
体術
体の転換、立ち技の呼吸法、座り技1~4教、四方投げ、呼吸法
昔見た光景
昔、まだ合気道を初めて数年の時、斉藤守弘先生の講習会で見た光景を思い出しました。
確か、投げ技だったと思うのですが、斉藤先生が技をされる際に、受けをしていた人が下がってしまうのです。2度ほど技をかけようとなさいましたが、2度とも相手が下がり、技になりませんでした。(例えるなら、写真の受け手が手を放してしまうようなものです。)
斉藤先生は、下がった相手に、深々と頭を下げられ、受けを他の方に変えて、技の説明をされました。
斉藤先生が頭を下げられたのは何故か?
斉藤先生が頭を下げられたのは、その場の指導者としての立場から、仕方無く、その受け手への指導を放棄してしまったからではないかと思います。
受け手の姿勢が変わると技は変わってしまうものです。示範された技は、受け手がしっかりと仕手を抑えた状態で行われるものでしたから、逃げる相手に技をかけるには、示範された手順に加えて、他の手順が必要となるのだろうと思います。
つまり、示範して練習している技と別の技になってしまいます。それでは指導が安定しない。
そこで仕方なく、その受け手を放置することにして、全体への指導を優先された為、頭を下げられたのでは無いかと思います。もちろん、勝手な想像ですが・・。
合わせる・掴むの重要性
ところで、もし、斉藤先生が、この個人に対処されていた場合はどうなったのでしょうか?
そう、逃がさなかったはずなのです。
つまり、受け手の抑えに合わせて動きだし、逃げる前に掴んでしまっていただろうと思います。要するに、柔らかい稽古~流れの稽古のような形になったのだろうと思います。
これらの稽古方法が実戦への準備段階にある、というのは、こういう点も含めた話なのかもしれません。
いずれにせよ、合わせるという事と、掴むという事は、実戦的に考えても大変重要な事のようです。
なんとなく、そんな事を考えた日でした。
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