真っ直ぐに切る事、袈裟に切る事

多賀町での稽古でした。

最近、見学の申し込みや問い合わせが多くなっています。今の季節は、世の中的そのような流れなのでしょうか?稽古仲間が増えるのはとてもうれしい事ですが、その分レベルをもっと上げることができるように工夫をしないといけません。

初心者用の稽古日を作ったり、黒帯用の稽古日を作ったりするのは、自然な流れなのでしょうね。もう少し人数が増えたら、場所・時間帯をずらすなどの工夫が必要になるでしょう。

では、この日の稽古内容です。

剣術
素振り1~7、四方切り、袈裟切り、燕返し
体術
体の転換(田中先生)、立ち技の呼吸法、座り技正面打ち1教表裏、正面打ち小手返し裏、両手取り小手返し表
目次

袈裟切りに燕返し

当会の剣の素振りには、袈裟切り燕返しが存在します。これは、もしかすると合気道の剣の素振りではないのかもしれません。

ただ、これを稽古することによって、切り込むときは、どのように動いても真っ直ぐ切り斜めに切る場合は袈裟切りとして切るんだという感覚を持つことができます。

要するに、動いて切ったからと言って、勝手に斜め切りにならないようにコントロールする感覚を身に着ける事ができます。

打ち太刀の回り込んで切る場合は、真っ直ぐに切り込むべきだと斉藤先生が話している動画ありました。樋口先生も同じように指導されます。ただ、回り込むという動きが伴うため、剣先が流れやすく、自然に切れば斜めに剣が振れてしまいます。

自然な切り方なので本当は悪くはないそうです。ただ、斜めの剣は受けやすいという弱点があり、回り込んでも剣先が流れない鍛錬をすべきだとされています。

剣を折られてしまう可能性も

斜めの剣を横から受けると、自分の剣の刃の部分で、相手の剣の腹の部分を受けることができるようになります。

刀は「折れず・曲がらず・よく切れる」と言われているようですが、折れず・曲がらずというのは、刃の方を下にして、普通に使用した場合を指します。横から衝撃を加えたり、上から衝撃を与えると、折れやすい構造をしているようです。

したがって、剣の横腹を叩かれてしまうような斜め切りをするのは危険な可能性があります。

真っ直ぐは受け難い

真っ直ぐの剣はそうはいきません。もちろん、横から叩く事が出来る可能性はありますが、これは剣を受けるという行為ではありません。タイミングを外すと空振りに終わりますし、体が捌けていなければ切られてしまいます。

もし、剣を受けようとするなら、刃を上に向けて一文字に受けるしかないと思いますが、条件が同じなら受ける刀の方が不利だと思います。少なくとも、打ち込む側のリスクは相当に低いはずです。

真っ直ぐに切る事を身につけて高度な稽古も

真っ直ぐに切る事、袈裟に切る事、この2つをしっかり身に着けて、斜めの剣でも、真っ直ぐの剣でも受け太刀の稽古ができる状態にしましょう。

とくに、真っ直ぐの剣に対する受け太刀の稽古を時間をかけて行いたいものです。そのためには、打ち込み側が真っ直ぐに切り込めないと話になりませんから、組太刀の稽古の中で真っ直ぐに切る感覚をしっかり養ってください。

素振り3年の覚悟で打ち太刀の稽古をしていただければありがたいと思います。

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