極意の稽古表なりけり

この日の稽古内容です。

剣術
素振り1~7、徹底して素振り
体術
1教表裏、2教表裏、入り身投げ、四方投げ、小手返し、座り技呼吸法

極意の稽古表なりけり

有名な開祖の道歌です。この言葉について思いついたことがあるので、未来の自分の為にアイデアを残しておこうと思います。

表が極意というのは、字の通り考えるとすれば表技が極意だという事でしょう。

では、なぜ表技が極意なのか?? いろいろな意見があるようです。表技の方が難しいから・・・・等です。それらの意見を全て正しいと踏まえたうえで追加的に考えたことがあります。

それは『結局、敵は表技でしか制することができないから』です。だから極意なのだと思うのです。

これは技術上の話ではありません。複数と戦う事を前提とする合気道の理を考えたら当たり前の話です。

そもそも、開祖の裏技を動画などで拝見していると180度方向を変えるものが多いです。つまり、敵の輪の中から抜け出し、全ての敵を正面に持ってくる技法こそが裏技の役割のような気がします。

裏技の役割がそうなのかはわかりませんが、そこがポイントではありません。この後が重要なのです。ポイントは敵が全て正面に来るという事です。

もし、全ての敵が正面に来ている状態で90度~180度の転換を伴う裏技を利用すれば、敵に脇腹や背面を晒すことになります。それだと、全ての敵を正面にもってくるという理が崩れてしまいます。つまり、敵を正面に持ってくることに成功した後は裏技は使用し難いのです。

となれば、ひたすら表技で相手を倒すしかないでしょう。

要するに、表技に習熟していなければ危機を脱することができないのです。

裏技を『転換』と呼びます。これは、四方八方を敵に囲まれた絶望的な状態から、全ての敵を前面に持ってくるというように、状況を転換させることのできる技法という意味も含むのかもしれません。これも、もちろん極意でしょう。

しかし、そのような意味でとらえた転換は、使いどころが限られているうえ、多用すれば逆に不利な状態を招いてしまう諸刃の剣のような性質も有るように感じます。

正面に捉えた敵を、どこまでも進みながら制していく事のできる表技こそどうしても必要な技術なのではないだろうかと思えます。そして、それが極意の理由なのではないかと考える次第です。

将来も同じように考えているかはわかりませんが、一つの自分のアイデアとしてここに残しておこうと思います。

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