この日は、城東小学校のグラウンド前にある『彦根市武道場』をお借りして武産会の稽古を行いました。年に数回、彦根でも武産会の稽古が開催される予定になりました。事前に、樋口師範から内容のリクエストを頂いておりましたので、今回は1教について詳しくご指導いただきたいとお願いしておりました。結果、1教を中心に多くのご指導を頂く事ができました。
稽古の内容
座り技正面打ち1教、抜刀斜め片手取り1教、抜刀柄取り2教、斜め片手取1教、袖口取り1教、肘取り1教、肩取り1教、1教返し投げ、1教返し投げ2、オマケ
杖術
31の組杖12まで
技の成り立ち(構造)を理解しておくと正しい向上ができる
『効果』を中心に技を考えると、おかしな方向に進む事があり、それを防ぐためには、技の成り立ち(構造)を理解しておく必要があります。どうやれば2教は痛いか、4教がよく効くか、誰しも気になる所ですが、技の効果にばかり目を向けていると、型が維持できなくなり、理合が変わってしまう事があります。そこで、根本的な型崩れを起こさないように、技の成り立ちを理解して維持しなければなりません。
今回の研究会では、1教の成り立ちをわかり易くご指導いただけました。帯刀した状態で1教の稽古をしましたね、あれが基本的な技の成り立ちです。教えて頂いた事を大切にして、何度も思い返しておきましょう。
型が崩れていく仕組み
型には理合が表現されており、基本的に技がかかりづらい構造になっています。型通りに技をかけるには、必要な能力が備わっていないと上手くいかない状態になると思います。そのおかげで、養うべきもの(呼吸力・むすびなど)が見えるようになっており、これが型の構造だと考えられます。
技の際に、自分の力はそのままで効果を求めると、型を変更する必要が生じます。つまり、型から学ぶべき点を消して、今の状態で技がかかったように感じる状態変更してしまう行為です。それでは、地力がつかないのがわかって頂けると思います。
そして、型が変わると理合が変わってしまい、型が崩れてしまった状態になります。つまり、自分を変えずに技の効果にこだわってしまったために、一番大切な理合が崩れてしまい、理合の無い型になってしまった状態です。こだわりは大切ですが、理合を崩すくらいなら自分の成長を待つ方が良い事を知っておきましょう。
成り立ちを知れば型を崩さずに効果にこだわれる
技の成り立ちがわかったら、型が持っている理合がわかるようになり、型を崩さずに研究が可能になると思います。これが成り立ちを知る意味です。体術にこだわって、剣術には使えない型になってしまったら、それは研究の方向性が間違っているということです。本来の在り方に外れる事の無いように成り立ちをしっかり把握していきましょう。
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