合気道を始めたら、まずは膝行と受け身をきちんと稽古しましょう。
とは言っても、既に基本的な事は身に着けており、技の稽古をしたい参加者もいますから、稽古の時間内は技の稽古に充てるのが通常です。
技の稽古は複数の人が参加している時にしかできませんから、受け身などの一人稽古は各自が工夫して稽古します。
しかし、家で受け身の稽古となると、なかなか難しい環境の人が多いかもしれませんので、できれば道場の設備を利用して、上手く一人稽古の時間を確保していただきたいものです。
稽古前の時間・稽古後の時間
そのような時に、稽古前、稽古後の時間が重要になってくるわけです。
稽古開始時間より早めに参加が可能な方は、ぜひアップ代わりに膝行と受け身を稽古してください。
稽古後に時間を取れる方は、その日の稽古の内容を意識しながら、受け身や膝行の確認を行ってください。
膝行は、通常の膝行・膝行転換・膝行転身・膝行転換転身・後退・膝行巴など、少しずつ種類の違う稽古に挑戦してください。
受け身は、小さな前回り・小さな後ろ受け身・後ろ回り受け身、と基本のもので結構です。
ある程度の形ができれば、あとは技の稽古の中で行うのが良いでしょう。
場合によっては、少し習熟した人にお願いして、投げて頂くなどの工夫をすれば、より具体的に技の中での受け身が稽古ができるでしょう。
毎回5~10分程度でよいですし、無理はする必要はありません。この少しの基礎稽古をきちんとこなした方は、後の成長が早く、稽古が楽になります。
通常1~3か月くらいやっていただければ、膝行と受け身にはそれほど問題は無くなると思います。
受け身・膝行が身に付いたら
膝行と受け身に問題が無くなっても、せっかく身についた習慣ならば、そのまま稽古を続けたいものです。
必要な他の基礎稽古をするなど、工夫をしていただければ良いでしょう。
例えば、足捌きの稽古などが良いかもしれませんね。
当会の合気道には、何種類かの独特の足の使い方がありますが、それらの足捌きは、そのまま体捌きへとつながります。
足捌きが身について、それぞれの体の角度がわかってしまえば、動きが理解しやすくなるはずです。
基礎は技に含まれているが
本来、基礎動作というものは型の動きの中に含まれているものです。そのため、基礎だけ別にして稽古しなくても、型を稽古していればだんだんと上手くなるはずなのです。
しかし、実際は、型の中にある基礎を把握することがそもそも難しいのです。
思わず、手の使い方などの必要そうな部分ばかりに目が行ってしまいますから、足の形や位置、それが肩や腰に与える影響など、ほんの些細な事に見えてしまう部分を基礎として自己認識するには、とても長い時間をかけなければなりません。
現代は忙しい人が多いですから、いつか成長すればわかるだろう・・という姿勢ではなく、わかることは、しつこいくらい丁寧にやっておくのが有効だと思います。
そのためにも、稽古時間内ではなく、稽古時間外を有効に利用いただければと思います。
せっかく道場まで足を運んでいるのですから、単に稽古時間内だけ稽古して終わりではなく、前後の時間などを利用して、色々と基本の確認をしてみてください。
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