組太刀の2、変化の2体の理
体術
体の転換、立ち技の呼吸法、腰投げ、合気落とし、呼吸投げ
合気落とし
合気落としの型を簡単に説明すると、横から相手に引っ付いて、相手の膝裏を前から掴んで持ち上げて、後ろに払い投げるという感じです。
この技の基本は、相手の足を持ち上げる事になるので、相手の膝を上げる腰を養う・・とか、要領よく相手の足を跳ね上げる方法・・とか、そいうい方法で考えが進みがちですが、もっと気を付けたい部分があります。
それは、わき腹を密着させる事、肘裏、肩甲骨を使う事、です。(ただ個人的な意見です。)
合気落としの構造は、相手が逆さまに落ちるという事です。つまり、足を上に跳ね上げれば良さそうですが、それだけで相手が逆さになるかと言えば、そうとも言い切れません。相手はまだ、上体を起こす事ができるからです。
そこで考えなければならないのが、相手の上半身を仰け反らすという事です。
自分の両手は相手の膝裏を前から持っています。そのため、相手の上半身を逸らすために自分の腕は利用できません。そこで、体を密着させて、自分の動きを相手に伝える事が重要だと思います。
どのように密着するか
具体的に言えば、相手の膝裏を前から掴む際に、自分の肘裏から肩までを相手の前面に密着させます。そして、わき腹を側面から、腰(または内もも)を後側から密着させます。
そして、3点を密着させたまま、相手の膝を持ち上げつつ、自分の姿勢を真っ直ぐにすると、相手は上半身を仰け反りつつ、足も上がるようになります。(腰、膝をしっかり相手の背後に入れておくと、相手が自分の膝に乗って、そのまま後ろに倒れていきます。つまり、腕で相手を支える必要がなくなります。)
丁度、十字レンチを45度回すようなイメージです。初めは自分が横の部分となり、投げると入れ替わるイメージです。
逆に考えると、合気落としの呼吸投げを行う場合には、自分の姿勢を正しくして相手に密着していてはダメだという事です。
縦の棒に対して、縦で密着してみたところで、相手はそれ程動きません。自分の動きの影響が十分に相手に伝わる姿勢で密着する必要があります。それが膝裏を掴むくらいの姿勢だと言えるのかもしれません。
合気落としの呼吸投げの際には、相手の膝を掴まないし、相手を抱え込みませんが、姿勢で崩していく点を忘れずに、基本の動きを忠実に活用した呼吸投げの稽古を行いたいものです。
そうしないと、ただの側面入り身投げになってしまいますからね。(^_^;)
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