知っていることもわからなくなる現象

この日は、午前中が京都市武道センターでの研究会、夜が、多賀B&Gでの滋賀支部稽古でした。午前の稽古で面白い体験をしたのでその点について書こうかと考えています。まずは、稽古内容からです。

【京都】
剣術
握り方、振り方、4の組太刀、変化
杖術
31の杖、31の組杖(1~21)

【滋賀】
杖術
素振り1~5、31の杖
体術
三角法、転換など基本動作

知っていることもわからなくなる現象

僕は、31の組杖の受けの側について、12まで習って止まっている状況でした。素振りそのものは31まで研究しています。しかし、実際に誰かと組んで稽古したことはありません。今回の稽古では、その続きを指導いただける機会を得ることができました。

その際、受け身にも使っていただく事ができましたが、これが緊張の連続へとつながることに・・・ (^_^;)

樋口先生と向かい合って構えてみたものの、13以降の型を知らないため焦っている自分がいます。もう一度書きますが予習はしております。しかし、そんな事で自信が持てるわけはありません・・・。

どうしようかと考えていると、樋口先生が「13」とおっしゃいました。つまり、31の杖の13番目の動作をしなさいという事です。僕は咄嗟に「わかりません」と答えました。もちろん、31の杖の13番目を知らないという事はありません。勝手に、自分が組杖の受け側をすると判断して混乱しただけなのです。 (^_^;)

樋口先生が不思議そうな顔をされて、それを見て、自分が31の杖をすべきだと気が付きました。で、あわてて13番目の動作に入ったのですが、それに対して先生がどう動くのかが予想できないのと、自分の混乱状況を認識してしまったため、緊張が続きます・・・・。

すると、本来わかっていることでさえもわからなくなってくるから不思議です。次はどう動くんだっけ?? かなり冷や汗をかきましたが、なんとか21までを行いました。きっと、かなり変な動きだっただろうと思います。

日頃の稽古に救われる

1回模範が終わると詳しい説明に入ります。ただ、この段階になると立場が逆になる可能性があります。本来、31の杖の方が大切なので、指導者はそちらを説明したいはずです。しかし、僕は13以降の受け手側の型を知りません。今、目の前で樋口師範が模範を示してくださいましたが、自分の混乱と戦っていたため認識どころではありませんでした。

ヤバイなぁ・・と思いながら、必死に動きを思い出していると、2回目も31の杖側をする事になりました。少しホッとしたので樋口師範の動きを追います。しかし、何をしているのか完全にとらえる事はできません。なんとなくわかったけれども、できるような気がしないのです。うーーーん・・・と思っているところへ、樋口師範の一言がありました。

「結局、陰陽進退なんだよ」 この一言で何をしているのかがよくわかり、細かい動きを考える必要が無くなりました。完全に同じというわけではありませんので、若干の追加情報を得る必要がありますが、それでもとても楽になりました。

やはり、日頃からしっかり稽古をして、習った事を繰り返しておけば救われる事があるのですね。護身術などでもきっとそうなんだろうと考えさせられた瞬間でした。

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