入り身投げを武器技から分析

まずは、稽古内容をまとめておきます。

剣術
素振り、合わせ法
体術
体の転換、立ち技の呼吸法、1~4教、入り身投げ、四方投げ、小手返し、座り技呼吸法

目次

入り身投げについて

irimi入り身投げで相手を投げるときに、相手に向かって投げようとすると力がバッティングします。そこで、三角の動きを利用して側面に入り身し、同方向性を作り出してから相手を投げるのだと思います。(写真)

これを、剣術的な技にすると組太刀の4変化の1という事になろうかと思います。この技は、斉藤先生の書かれた「Traditional aikido」にも載っておらず、自分で作ってみよう!としか書かれていない部分です。

入り身の本質、投げの本質が、武器により表現された素晴らしい技で、武器技の切りが、当て身になり、投げ技に変わる過程が大変よくわかります。

武器技からの変化を知らずに体術的に技を考えてしまうと、相手に注意が行き過ぎて、正面から相手に向かってしまう事態が頻発します。入り身が甘くなってしまい、腕と下半身の働きで相手を投げるようになります。

これは、場合によっては、入り身の失敗でしかありませんので注意が必要です。

投げ方は間合いで決まる

この、四の組太刀 変化の1を題材として、技を分析していくと、しっかりと入り身ができた場合は、間合いが近いので、首をはねるような切り上げの動きとなる事が想像されます。

これを体術として考えると、正面打ち入り身投げです。宇気比を使った切り上げ動作という感じでしょうか。相手に当るのは、自分の肘の部分という事になるでしょう。

では、相手を見つめてしまい、十分な入り身ができなかった場合の組太刀はどうなるのだろう?と考えると、間合いが遠いので切り上げる事ができません。そうすると、首を突くような形になるのかなぁと思います。

それを、体術的に行った場合、顔面への当身を横に外したような投げ方になる気がします。あ!?これは、最初に習った投げ方です。

刀を持っている際には、相手との間合いによって切り方が変わってしまうという点は理解しやすいと思います。武器の長さが変えられないからです。

ところが、体術になれば誤魔化せてしまうようです。腕を縮めたり、巻きつけたり、伸ばしたりして、全て同じように投げようとしてしまいます。

こういう違いって小さな事なのですが、このように文字にすると、全く違うもののように感じます。いつも、面白いなぁと思う事です。

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